サロン選びのポイント(転職編)
美容師のみなさんは美容室選びにおいて、何を基準にまたはどんなことを調べているでしょうか?
長い時間を過ごす美容室ですから『思っていたのと違った』とならないためにも、しっかり下調べしてから決めたいものですよね。
そんな転職を考えている美容師さんの気になるポイントを本記事では解説していこうと思います。
美容室の転職を考えている人が明確にしておくべき条件は3つ
- 労働条件
- 人間関係
- 将来性
転職を考えている美容師さんは、この3点について自分の基準を設けることが転職を成功させるポイントとされています。
1. 労働条件について
まず、転職を考える時に大切なことは条件面が希望に合うかどうかです。
特に確認したいことは以下の8点です。
- 給料
- インセンティブ
- 勤務時間
- 雇用体系
- 休日日数
- 社会保険
- 福利厚生
- レッスン体制
- 給料
初任給・基本給の金額、給料が上がる条件と時期
- インセンティブ
インセンティブの発生する条件、歩合の金額
- 勤務時間
始業時間と終業時間、勤務時間の平均、残業の有無
- 雇用体系
正社員・アルバイト・パート・業務委託・面貸し
- 休日日数
年間休日、希望休の有無、有給取得率
- 社会保険
社会保険の有無
- 福利厚生
福利厚生の有無、内容
- レッスン体制
レッスン体制が整っているかどうか、未経験者でも就職可能であるか
上記の項目を、現状と比べてどうしたいのかを明確に伝えることが大切です。
また、優先すべき順番も考えておくとサロンを選びやすくなります。
例えば、美容師としての経験年数が長く、実績があり自信がある美容師さんは、インセンティブの割合を重視したサロンを選ぶことで給料は高くなりやすいです。
一方でライフワークとのバランスを重視する人は、休日日数や勤務時間がどのような内容なのかを確認しておくべきでしょう。
求人広告の情報だけでは判断できない場合もあるので、わからないことは担当者に確認しておきましょう。
実際にサロン見学してみる事もオススメです。
2. 人間関係について
人間関係の悩みから転職を考える人は少なくありません。
人間関係については美容室に入ってから仕事をしながら構築されるので、事前の情報だけでは判断がつきにくい所でもあります。
ですが、今は口コミやSNSを使えばある程度情報収集をすることが可能な時代です。
- スタッフ同士仲がよいアットホームなサロン
- 営業のみに集中して個人のプロ意識の高いサロン
- オーナーとスタッフの距離が近く風通しの良いサロン
- 法人で運営していて会社の方針が明確で組織的なサロン
上記例のように、サロンによって様々な特徴があります。
入ってからのギャップをなくすためにも、次の5点は確認しておきたい項目です。
- 経営の形態
- スタッフの人数
- 社内行事
- 口コミ
- スタッフの声
- 経営の形態
個人オーナーなのか法人経営なのか
- スタッフの人数
サロンで働いているスタッフの人数、多店舗展開の有無
- 社内行事
飲み会や社内行事はどれくらいの頻度で開催しているのか、任意か強制か
- 口コミ
お客様からの口コミ、メディアへの取材記事
- スタッフの声
実際に働いているスタッフの声
スタッフの人数が少ない美容室では、スタッフ同士の距離が近くなり人間関係は濃くなります。
一人一人の顔や性格がよく見えるので、人間関係ができれば働きやすい場となるでしょう。
また、社内行事を定期的に開催している美容室は、社員コミュニケーションを大切にしているともいえます。
美容室の特徴によって、どのように人間関係を構築していくのかは様々ですので、美容室の風土や雰囲気と自分が合っているのかどうかを見極めていきましょう。
3. 将来性について
美容室の将来性についても把握しておきましょう。
多くの離職者は、美容室で自身の将来が見えず退職しています。
一度は将来を夢見て入社した美容室ですが、実際に働いてみると思っていた環境と違ったり、集客力が弱くて売上が上がらず気付いたら年齢だけが上がり、周りの同世代と比べて見劣りすることによって将来が不安になり退職・転職を考えるようになります。
ただし、はっきり言ってこれまでに費やした時間や労力が少なからず無駄になる事は間違いありません。
会社が広告費を払い集客した顧客は会社のものです。
退職する際に顧客を引き抜く事を許してくれる会社はまずないでしょう。
後から訴訟問題にでもなれば、会社対あなた個人。金銭的にも立場的にも勝ち目はありません。
そのため、退職の際は少なからず売上は下がりますし、退職はネガティブな感情と労力がつきものです。
何よりお客様にも迷惑がかかります。
ならば初めから迷うことなく永く働き続けられるサロンを選び、よそ見をせずにキャリアアップしていくことが最短ルートでありベストな選択なのは明確です。
そうならない為にも入社前のリサーチがとても重要になります。
salon.はサロンワークで忙しい美容師さんのために、できるだけ就職や転職活動に役立つ情報をリサーチして提供しています。
ぜひsalon.を有効活用して、より良い美容師ライフを送ってください。
自分のなりたい美容師像を明確にする
『自分がなりたい美容師像をイメージする』
一番大切な事は、あなたにどのような将来像があり、どのような仕事がしたいのかといった希望のイメージを具体化してぶれない事です。
これは美容室に入社する前に『将来どうなりたいか』を明確にしないと、どんな条件のサロンが自分に合うかわからないからです。
単純に美容学校を卒業しても美容師、ネイリスト、アイリストなど業種も選択できますし、美容室一つとっても得意な技術の違いや、サロンワーク以外の活動など様々な違いがあります。
自分のやりたい事、なりたい姿をより具体的にイメージできれば、美容室選びにおいての指標になります。
まだイメージできない方も好きな技術、興味のある技術、美容師を目指したキッカケを思い出したりしながら、自分自身と向き合ってみて下さい。
3年後、5年後、10年後のなりたい姿をイメージしてみて、どこの会社に行けばそれが叶うか、叶いそうかを考えてみましょう。
教育制度
簡単に言うと自分が成長できる環境がその美容室にあるかどうかです。
しっかりとした教育システム、カリキュラムがあるか確認して下さい。
美容師はスタイリストになるまで、シャンプーから始まりカラー、パーマ、ブロー、カットなどを学びます。
美容技術は奥が深く、先輩からの指導や教育で大きく左右されるので、教育システムやカリキュラムの有無は将来を考えるととても重要です。
ご自身がアシスタントの場合は、
- 『何年でスタイリストになれるのか』
- 『カリキュラムはどうなっているのか』
- 『店の練習会などの有無』
- 『外部練習会などの有無』
- 『学びたい技術が学べるか』
美容師は接客業なのでコミニュケーション能力も大切です。
ある程度、上下関係がしっかりとしたサロンの方が、技術も社会人としての世渡りも身に付きやすいことも事実です。
最近、求人票で『早く帰れる』『練習は営業時間内にできる』などが見受けられますが、そういった事を売りにしているサロンは注意が必要です。
言い方を変えれば、練習が少ないというのは上達しないという事に近く、営業時間内に練習というのもお客様の数が少なくヒマな店でないとできない事なので、しっかり確認することをオススメします。
後はお客さんとして来店するか、サロン見学などに行かないと分かりにくいかもしれませんが、サロンで働いてるスタッフの雰囲気を感じたり、自分の成長を真剣に考えてくれる先輩がいるかどうかは本当に大切です。
サロン見学に行く際は、可能であればオープン前後と営業中、両方できれば一番良いです。
最近はインターンを受け入れているサロンも増えてきたので体験してみるのも良いでしょう。
貴重なサロン見学の機会を無駄にしないよう、salon.のスタッフインタビューやサロン紹介で予習して、ポイントを押さえてから行くことをオススメします。
お店の規模
大きく分けて解説してみましょう。
- 『有名店』
- 『チェーン店』
- 『個人店』
サロンの将来性と自分の将来像を重ねて選ぶと良いと思います。
『有名店』
人気があるので倍率が高く、入社するのが大変。
メディアの仕事、芸能人を担当しているスタッフがいて独自の技術やブランディングが確立されている。
美容師自身の容姿やファッションセンスも求められる。
『チェーン店』
立地が良く、広告費を潤沢にかけるのでお客様の数が多い。
カリキュラムが画一的で、デビューが早い。研修やコンテストなどを開催している会社も。
店舗が複数ある会社は店舗移動もあり、独立支援という形でフランチャイズオーナーになれる会社も多い。
『個人店』
アットホームな雰囲気。
地域密着系のサロンが多いのでお客様と長くお付き合いができる。
マンツーマン接客や時間に余裕を持って施術ができるためリピート率も高く、家族ぐるみで担当するケースも多いのでやりがいを感じられる。
サロンの雰囲気や特長
カジュアル、ブランド志向、ナチュラル様々なイメージがあります。
働いてる人、一人一人が出す雰囲気やオーラのような物がミックスされることで、美容室の空気が作られている様に感じられます。
美容の技術を習得する事だけで大変なので、人間関係や環境などに悩んでいられません。
先にも書きましたが求人票だけで得られる情報だけではわからないことが多いので実際に足を運び、自身の肌で感じて下さい。
スタッフ間の仲が良いのは良いことですが、友達のような緊張感の無い関係よりは、お互い切磋琢磨して向上しあえる関係の方が良いと思います。
そして、暇な店よりは繁盛店の方が良いと思います。
暇な店には暇な理由があり、暇な店で年数を重ねて美容歴が長くても、繁盛店であれば同じ経験をより短い期間で経験できます。
繁盛店で育った美容師は繁盛する理由を肌で感じており、自身がスタイリストデビューしてからもお客様が多い傾向にあります。
立地もターミナル駅にあるお店は新規客が多く、年齢層が若めですが予約が取りにくくリピート率は低い傾向にあります。
逆に地域密着店は子供からお年寄りまで幅広い年代の方が多くいらっしゃいます。
ご自身にマッチした雰囲気のサロンを選ぶことも大事なポイントになってきます。
オーナー・代表の考え 、経営方針
就職したいサロンに目星をつけたら、ホームページや求人媒体、ブログ、SNSなどで会社の経営理念や経営方針を見てみましょう。
経営理念にはお客様に向けたものと、店舗スタッフに向けたものがあります。
簡単に言うとその会社の存在意義であり、美容の仕事を通じて社会に対してどのような存在でいたいかという事です。
個性的な理念もあったりと様々な考えを持つ代表の方がいらっしゃいますが、最も大切にしている部分が理念にあたるので、その考えに自身が共感できるかが大切です。
この理念がもとになり、お客様へのサービス内容や、従業員への対偶、就業上のルールなどが決まります。
最近は代表の方が美容師ではない会社も増えてきているので、必ず代表の方の情報はチェックした方が良いと思います。
面接においても最低限、代表の名前や経歴を把握しておきましょう。
将来、独立願望がある方は、代表の方と直接コンタクトが取れたり、距離感の近い会社の方が自分の願望を伝えやすく良いと思います。
労働条件
給与や社会保障、拘束時間、休日などにあたります。
美容業界も最近は以前に比べ社会保険に加入しているサロンも増えました。
社会保険はやはり、導入している会社の方が良いと思います。
特に女性は産休や育休制度が充実しているサロンをオススメします。
お客様さえ問題なければ、生涯担当することが美容師としての最高のやりがいであり、美容師冥利に尽きるといえるからです。
アシスタント、スタイリストによって給与体制は異なるのでアシスタントのうちからスタイリストになった際の歩合など給与体制もチェックした方が良いです。
休日は最近は完全週休二日制を導入しているサロンも増えてきました。
しかし、美容師はインセンティブが大きな収入源になりますので、休日を解放してガッツリ稼ぐのか、ワークライフバランスを重視するのかは働き方に合わせて選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
本記事では『サロン選びのポイント(転職編)』というテーマで解説してきました。
まずは何よりも転職を考えている理由や、求める条件を明確にすることが良い美容室と出会う近道です。
自分の求める条件を明確にすればするほど、探しやすくなりますし『こんなはずじゃなかった』というミスマッチも防げます。
salon.を活用して良い美容室を探してください!